奇策を用いて大勝利を収めた時、多くに人は勝者に目が行きますが
本来は敗者に目を向けるのが戦術の基本です。
なぜなら戦術は原則が完成しており、
戦術原則を破って勝利を収めた人はいないからです。
日本では2大奇策として「桶狭間の戦い」と「一ノ谷の戦い」が良く上がります。ただこの2つの戦いは、戦術原則の「奇襲」にある通り、敵の予期しない場所・方向から攻撃するという一般的な戦術を守ったにすぎません。
対して今川軍および平家軍は戦術原則の「警戒」を怠っております。特に一ノ谷の戦いは義経軍は僅か70騎です。接近に気付いて援軍を送れば返り討ちにして全滅は余裕だったはずですからね。最悪でもその程度の攻撃であれば、大将だけでも逃げ延びるのは難しくないでしょう。それほど油断していたと言えます。
さて、実は軍事教範って何も兵法戦術だけではなく、指揮官として統率要領的なことも載っているため、世の経営者は手に入れようと考えてる人がいます。ちなみに今日本で販売してる経営者向けの本は、実は旧軍の「作戦要務令」という教範をもとにしてつくられています。終戦後、旧軍の教範の秘密指定がなくなったためにこの作戦要務令が一般の手には位ところとなり、「企業作戦要務令」なるものが販売されております。
そして自衛隊最高の野外令もこの作戦要務令を基として作成されています。
作戦要務令→旧野外令→公開用野外令+新野外令(現用)
公開用野外令は誰でも見ることができます、野外令のキーワードで探してると文章を載せているサイトがちらほらあると思います。
旧野外令はあまり秘密保全がしっかりしてなかった時代でもあって、たまに古本屋でも売っていたと言われています。
しかし現在全く手に入れるのは至難と言われています。なぜ古本屋に売られるほのものが現在手に入らなくなったかというとある企業(確認したのは3社程度)が買い占めております。なので今や世間で見かけることはないでしょう。
ただ、ドラッガー著書マジメントに、作戦要務令の文節がいくつか出てきます。このことからもマネジメンは経営理論だけではなく統率理論を兼ね備えていると言えるでしょう。世の中の成功した人は特別な人ではないのです、原則を理解して、そして世の中の弱点をうまくついたにすぎません。そしてそれは真似できないのです。前の人が攻撃した弱点はもはや次の時代の弱点ではなくなっているのです。経営者だけでなく、上司としての素養を考えてみたい方はマネジメントや戦術教範を読んでみると意外な勉強になるかもしれませんね。