ということでコミケが終わりまして、みなさんいかがでしたかね?
そしていつもどおり総火演の時期ですね
毎回お酒を飲んでいる人がいますが、危険なのでやめましょう
酔っていると熱中症の感覚がなくなって自覚症状を感じ取れなくなりますね
(売店で販売してない筈なのに、どこから持ってきてるのだろうか)
そういえば今年は現役のスカウトの隊長さんたちが見にくるようですね
もともとスカウトもイギリス軍式ですし、東京少年軍が発祥になるんで
軍事教練を基礎としている部分がありますが
演習よりも体験入隊とかの方が何かと参考になるとはおもうんですがね
ちょくちょく企業研修っていうのはよく見ますが
軍事の組織運営は一般企業では難しいかもしれません
軍事の考え方は1+1=2以上という理論
つまり戦力2乗の公式、ランチェスター公式に由来する部分から
組織として成果を上げることを念頭においているのと
同じ動作をすることは「欠けることが前提の組織」ならではです。
軍事組織は「稼働率・充足率」というものを見てのとおり
そもそも100%完全であることがまずない組織です。
そして本職務を遂行するとさらに欠けていきます。
そして一般企業にはまずない「予備」という存在ですね。
欠けることが前提の組織にとっては「欠けても大丈夫」な組織運用が必要になります。
つまり軍事組織は100%を基準として活動していません。
一般軍事学では作戦に支障が出るのが70%未満、組織的行動に支障をきたすのが40%未満ということは
つまりだいたい30%は予備として余裕がある組織運用をしているということです。
そしてこの落ちた30%の人員の戦力を補うために団体行動による相乗効果を期待します
確かにこれにより「70人で100人の成果」をあげていることは確かです。
ただしこれは一般企業がそのまま適用してはいけません。
上記に述べた通り「予備」がないからです。
相乗効果計算は、指数関数的なグラフを取るため1人欠けた場合の損失が大きいわけです。
軍事ではここで予備を投入することで損失を抑えているわけですが
一般企業には予備隊がないため、そのままダメージを受けます。
つまり社員全員が勤務することを前提として会社運営をしてしまうと
たった一人の体調不良、退職で経営が難しくなる事態が訪れます。
また予備隊というのはローテーションで年次(有給)等を使用して個人的な戦力回復をさせているわけですのでこの予備隊運用もセットでないと組織として回らなくなります。
それに人間もやはり生き物ですので福利厚生・体力管理をしなければいずれ壊れますし
組織に愛着をもってもらわねば退職するでしょうしね。
なおこれは軍事数学で普通に計算で出ます。
とりあえずランチャスターの公式は2乗よりも3/2乗の方が正確なのですが
あくまで例なので2乗で計算します。
個人差がない部下が10名で2つの任務(必要隊力100×2)があったとします。
一番やってはいけないのが均等配分、つまり5人ずつの2Gpで2つの任務をさせることですね。
この場合5人の隊力は2乗で25、必要体力100の任務を4日で達成することになります。
もう一方も同じで5人が4日働いて任務を達成します。
つまり組織としては10人が4日働くという形になります。
軍事的に主作戦と助作戦に分けて戦力投入を70%と30%で実施するとどうなるか
主力Gpの隊力は49、必要体力100の任務を約2日で達成します。
つまり70%の体力で実際に同じ4日で100×2の任務が達成できます。
そしてこの30%をローテーションで入れ替えるとどうなるかといえば
実際に「1人当たりに働く日は4日のうち2~3日」になります。
もちろん、これは非常に極端な例です、実際にはこれを基準として「遊軍」の発生に気を配らねばなりません。
それほど人数を必要としない箇所に大量に人材を配置しても効率は上がらないですからね
人材運用は隊力調整の妙ですから、組織の長は適時適切な人材の配置に気を付けなければなりません。